STAP細胞の論文撤回へ。一連のマスコミ報道に思うこと
すっかり月一ブロガーになり果ててしまった私を、あなたは時々、遠くで、叱って。あなたは私の青春そのもの・・・なんて、とっても甘酸っぱい匂い漂う弥生三月。ソネブロの皆様、お久しぶりでございます(*・ω・)*_ _))
前回記事にしたSTAP細胞と小保方さん、何やらエラいことになってますねぇ。
前記事ではただ単に、マスコミの暴走ぶりが、今後のSTAP細胞研究の邪魔にならなきゃ良いけどなぁ・・・なんて、危惧していただけだったんですが、それがここに来て現実になるどころか、論文撤回なんて事態にまで発展してしまいました。
誰もが驚いた世紀の発見に、小保方さんを必要以上に祭り上げたのがマスコミなら、天高く担ぎ上げた”おみこし”を、今度は一転して地に叩きつけたのもマスコミです。果ては今回の論文とは直接関係のない博士論文まで精査して、コピペだの何だのと騒ぎ立てる始末。これって一体なんなんでしょうねぇ。
確かに、論文の肝となる部分の画像に別研究の画像が使われるなんてことは、普通はありえないことでしょうし、あってはならないことなんでしょう。しかし、STAP細胞のなんたるかすら大して理解していない外部の者が、まるで鬼の首でもとったかのように寄ってたかって責め立てる様は、見ていて非常に不愉快になりました。
小保方さんは今回の件で、STAP細胞の存在だけでなく、研究者としての資質まで大々的に疑問視されてしまったわけですが、これ普通の人なら立ち直れませんよ。もしも本当にSTAP細胞の存在が立証された時、マスコミは一体どう対応するんでしょうね。どうせまた前回同様、「様々な苦難を乗り越えて~」みたいなストーリーで天高く祭り上げるんでしょうが・・・
ネイチャーに論文が掲載される難しさと掲載されることの本当の意味
最後に、ネイチャーに論文が掲載される難しさと、ネイチャーへ掲載されることの本当の意味から今回の報道の未熟さを解説している素晴らしい記事がありました。
とても全文を抜粋するわけにはいかないので、ここでは「ネイチャーへ論文が掲載されることの本当の意味」の部分だけでも引用しておきたいと思います。興味のある方は是非、全文を読んでみてください。
STAP細胞は“黒”か、“白”か?(河合薫)『 要するに、(ネイチャーへの)論文掲載は、あくまでもスタートライン。「これは議論に値する△(サンカク)です。△を○(マル)に近づけ、世の中に貢献するために、さぁ、みなさん、議論をはじめましょう!」と、専門家たちがスタートの旗を振った。今度は世間から、「◯」をもらう作業が始まるのである。
つまり、小保方博士の研究結果は、肯定されたわけでも、否定されたわけでもない。まさしく△。将来、結果的に〇になることもあれば、残念ながら×になることもある。だが、仮に×になったとしても、小保方博士の研究結果は、「細胞の初期化メカニズムに迫る上で、極めて有用です」という山中教授の言葉どおり、意味のある発見なのだ。』
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kawaikaoru/20140311-00033449/
現時点でマスコミが○か×かを求めるなんざ、ちゃんちゃらおかしい話ってことですよ。この研究発表によって、この分野における日本の信用が失墜するだとか、理研に投入された税金が無駄になるだとか、何もわからない外野が現段階で騒ぎ立てて得することってあるんでしょうか?僕には損失しか思い浮かびません。
場合によっては人類を救う程の大発見になる可能性のある研究なんだから、もっともっと長い目で、議論が成熟し、研究が進んでいくのをじっくりと待つべきですよね。それができないのであれば、せめて足をひっぱるようなことだけはしないでいただきたい。