味覚障害や便秘がパーキンソン病発症前のサインに!
手足がふるえ、筋肉がこわばり、動きが遅くなって、体のバランスが取づらくなる・・・これらの4つが主要な症状だと言われるパーキンソン病ですが、残念ながら医学が進んだ現在でも、その予防法や根本的な治療法が見つかっていない難病です。とは言え、早い段階から適切な治療を行えば、その進行を遅らせることが可能で、治療の開始が早ければ早いほど、通常の生活をより長く保つことができると考えられています。そこで重要になってくるのが、パーキンソン病の早期発見です。この点に関して、近年の研究で、最初に挙げたようなパーキンソン病の主な症状の出る数年前から、それらとは別のある特徴的な症状があらわれることが分かってきたのだそうです。
パーキンソン病のひき金「αシヌクレイン」に注目!
パーキンソン病の発症メカニズムには、依然としてまだ多くの謎が残されていますが、それでも近年の研究により徐々に解明されてきていると言います。それによるとパーキンソン病は、「αシヌクレイン」というタンパク質が、何らかの理由で脳内に溜まり、その影響で神経伝達物質であるドーパミンを作る神経細胞が死滅することによって、ドーパミン自体が減少し、脳からの指令が身体の隅々に上手く伝わらずスムーズに動けなくなる病気だと言うのが、今の主流な考え方ですが、実はこの「αシヌクレイン」がたまることによって、パーキンソン病を発症する数年前から、ある特徴的な症状が現れることがわかってきました。
パーキンソン病の特徴的な前兆症状とは?
その特徴的な症状とは、結論から言うと・・・嗅覚障害と便秘です。これらの症状は前述のパーキンソン病のひき金になっているたんぱく質「αシヌクレイン」と深く関係していて、嗅覚障害が起こる理由は、「αシヌクレイン」が脳の嗅覚に関係する部位「嗅球」に、最初にたまりやすいためだと考えられています。さらにこの「αシヌクレイン」が腸管にたまると便秘症状となってあらわれるのだとか。また、味覚障害と便秘以外にも、眠っている時に見ている夢の内容に合わせて大声を出したり、手足を動かしたりする「レム睡眠行動障害」もパーキンソン病の前兆症状だと言われています。
身体の動きの違和感と特徴的な前兆症状で疑ってみる
とは言え、これらの前兆症状がある人の全てがパーキンソン病になるわけではありません。ですが、繰り返しになりますが、何と言ってもパーキンソン病の治療は早期発見が大切です。少しでも身体の動きが何となくおかしいと感じた時はもちろん、さらに前兆症状として挙げた味覚障害や便秘、レム睡眠行動障害も見受けられる場合はなおさら、神経内科などに迷わず受診されることが大切だと言えますね。
共通テーマ : 健康 | カテゴリ : 脳疾患・脳機能
タグ : パーキンソン病 便秘 味覚障害 前兆症状 レム睡眠行動障害 手足のふるえ パーキンソン病の早期発見 パーキンソン病の発症メカニズム αシヌクレイン 神経伝達物質ドーパミン
治らないっていうことが怖いですね。私の母は私が子供の頃筋ジストロフィにかかり治ることがありませんでしたが、今ではよい治療方もあるようですね。パーキンソン病も早く治療方がみつかるといいですね!!
by リキマルコ (2012-04-18 08:00)
◇ リキマルコ さん
筋ジストロフィも根本的な治療法がまだ見つかってない難病ですよねぇ。
実はパーキンソン病もiPS細胞から作った神経細胞を移植することによって、
ほとんど歩けなかった状態から、歩き回れる程度にまで改善することには
成功してるみたいなんですよ!
って、まだカニクイザルの段階の話ですが・・・(ーー;)
でも、霊長類で成功してるってことは、ヒトへの転用も間近ってことで、
関係者の話によると3年後には、ヒトへの臨床試験が始まるのだそうです^^
一日でも早く、一人でも多くの患者さんが救われると良いですね!
by ソノ日暮 (2012-04-18 10:58)
パーキンソン病、早期発見で、進行をいかに遅らせるかが課題の今
前兆の症状というのがわかり、少しでも早く気付けるといいですね。
by ぴーすけ君 (2012-04-18 20:21)
ソノ日暮 さん、こんばんは。
医学が発達して
一つでも多くの難病が治療できる日が
来ると良いなと思います。
by uryyyyyy (2012-04-18 21:29)
◇ ぴーすけ君 さん
その通りなんです!
身体の動きの違和感なんて、徐々に進行するものですから、
どうしても気付きにくいと思うんですよね。
この特徴的な前兆症状を頭に入れておくだけで、
早期発見に少しでも役立つんじゃないかと。
◇ uryyyyyy さん
ホントですよねぇ。
過疎地に高速道路や新幹線を張り巡らせるより、
こういう研究にもっとバンバンお金を使うべきだと思うんですよね。
by ソノ日暮 (2012-04-19 01:23)
これは 患者自身の体験を読んで
あとからわかったことも あるのですが
成りたては わからない不調が色々あって
接骨院や内科に通うでも~異常がない
母の場合 泊まりに来た時に大きな声で
ハッキリ 寝言の会話やはり
しゃべって 笑ってましたねっ 帰ってから
そのあと 半年もすると
アセが多量にかいて
電話で 暑いを訴えてました
65歳を回っていたので・・・治療は薬しか
なかったのですが・・・
(-"-)
by みうさぎ (2012-04-19 05:59)
◇ みうさぎ さん
パーキンソン病の代表的な症状は記事中に挙げた4つですが、
その他にも発汗異常や便秘、立ちくらみなどを起こす起立性低血圧、
頻尿などの排尿障害、睡眠障害、抑うつ症状などなど、
様々な症状が出るって言われてるんで、
場合によっては診断が難しくなるのかも知れませんね(-ω-;)
65歳なんてまだまだお若いですよ!
パーキンソン病の進行はゆっくりなんで、
根気強く治療を続けていけば、
生涯不自由のない生活を続けることが可能だと思います。
と、この間にも画期的な治療法が見つかるかも知れませんしね^^
by ソノ日暮 (2012-04-19 11:01)